葉隠 HAGAKURE by Daichi Soga


映画「リゴル・モルディス」(死後硬直)


邦題は「キョンシー」。


それも『霊幻道士』のリブート版(シリーズにおける連続性を捨て、新たに一から仕切り直すこと)。


霊幻道士は僕がまだ幼稚園に通っていた頃、病的な程にハマっていたキョンシーシリーズの元祖。



「キョンシー」、「霊幻道士」というキーワードを聞くと、ちょっとしたノスタルジーを感じる。


幼稚園で勝手に流行らせたキョンシーごっこを思い出す。


キョンシー役とそれ以外のメンツで、キョンシー役が近づいたら息を止めて、最後は道士役がキョンシーを退治するというもの。


もちろん僕は毎回道士役です。それも強引にね・・・。




その霊幻道士が映画『呪怨』の監督(清水崇)がプロデューサーとして参加。


これまでの霊幻道士のオリジナルキャストも参加していることから、どことなく前作までの接点も感じられるが、今回はコミカル要素は一切無し。


非常にシリアスなホラー映画に仕上がっている。




だが、こいつは単なるホラー映画ではない。


そのストーリーの背景にはユーモアのない深いドラマが潜んでいる。


この映画には"憎むべき悪役"は登場しない。


映画の中ではどの人物をとっても感情の頂点に達する瞬間が存在し、それぞれが深い悲しみを抱えて生きている。


自殺を試みる元有名俳優、双子の悪霊、末期の肺がんを患う道士、廃業した道士、夫を生き返らせようと男の子を生贄に捧げる老女、長い間消滅していたはずのキョンシーが再び出現した理由、すべてに同情の余地があり、観る人にとっては悲しいお話かもしれない。




この映画に点数をつけるとしたら 80点。


100点に満たないのは残念な点が 2つある。



1つはキョンシーとの戦闘シーン(-13点)。


霊幻道士ではお馴染みのエッセンスがあまり見られなかったこと。


噛みついたり、息をとめたり、キョンシーの額にお札を貼ったり、もち米を用いたり、・・・。


あと、この映画のキョンシーはキョンシー離れした強烈な強さから、生身の人間では到底太刀打ちできない。


まるでバイオハザードに出てくるモンスター並みの強さだ。


このキョンシーは Tウィルスにでも感染してるんじゃないのか!?


となると、まともに戦って勝てるのはアリスくらいだな。



そして 2つ目は最後のエンディングで全てが夢落ちだったこと(-7点)。


夢で登場した人物は全員実在するが、お話の全てが死の直前に見た夢であったというオチ。


これはこれで否定するつもりはないが、現実に戻されて少し寂しい気もする。


ボーナス編として、夢落ちではない別エンディングも用意しておいてほしかった。。


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